全ては巡ってうまくいく【トーラスクリエイション】

スピリチュアルに軽やかにこの世を生きる

舞台に立つ人と観客の視点

これまで見てきた視点を変えると、同じ場所にいても世界がガラッと変わる。毎度のことでうんざりする方もいらっしゃると思うが、視点を変えるのは自分次第。たとえば客席から舞台上を見るのと、舞台上から観客席を見るのとでは雲泥の差がある。そこは上下の差ではない。客席視点から考えると、舞台上を「見上げる」ということになるが、舞台上視点から考えると「見下ろす」のではなくて「見られる」ということになる。観客はおそらく憧れや羨望のまなざしで見上げるのだろうが、立場を替えてみれば「見られている」方がきっと怖い。大勢の観客に丸裸にされるようにあらゆる方向から「見られている」のだから。しかしスポットライトを浴びて表舞台に立つ人が、そんな怖さと共にそこに立っていることを観客は知らない。気づかない。また気づかせないのがプロの舞台人なのだろう。

わたし自身ずっと観客視点で生きてきたが、自営業をはじめてみて初めて、舞台に立つ人の視点が思ってたものと違うことを知った。観客が思うようなキラキラしたものじゃなければ決して憧れや羨望されるようなものじゃない。ただひたすら怖さとの闘い。震える手にギュッと力を入れて今すぐ逃げ出したくなる気持ちを抑える。ただ前を見て立つことの難しさ。

だからこそ「好き」じゃないとできないのだと思う。「好き」がないと務まらない。「好き」がないとたぶん難しい。そして「好き」があってもいろんな自分に打ち克つ必要が常にある。精神力も必要だ。そして仲間もきっといた方がいい。弱いわたしはいつも仲間を求めていた。でも今はまだ時期尚早のようで縁がない。ということは、つまりもっと個として強くなる必要があるってこと。弱いからってすぐに他人を頼ろうとするな。そんな師からの声が聞こえてくるよう。

そんな理由から今年は一人で"表舞台"に立つ機会を多く作ってきた。イベントにも一人出店。出張も当然一人。表舞台と言ったところでわたしごときのレベルだから所詮は小さいもの。だが小さくても一つ一つの積み重ねは、やがて山と成り得る。そう信じてやってきたら、今また新たな展開が広がろうとしている。

今までと同じ方法では今までと同じ結果しかやってこない。今までよりも未来を目指すなら、今までとは違う未来志向で行動するしかない。経験のないものは、まず左脳が拒否して否定する。そこをいかに右脳を優位に立たせて突破させるかだ。脳内対決はまさに自分との葛藤であり自分との闘い。何をどうすればいいかはもうわかっているのだから恐れずやればいいだけ。小さくても自分が描いた舞台に立つ。そこにわたしが望む未来がある。